古代ギリシャ・ローマ時代のメディカルハーブの歴史に続いては、中世から近世ヨーロッパ時代にかけてです。
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10世紀頃

ペルシアにおいて、医師・哲学者であるアビケンナ(イブン・シーナ)が、錬金術の技術から蒸留方法を確立しました。
植物から精油を蒸留して、現代のアロマテラピーの基礎を作ったことで有名です。

医学典範カノンという書物も有名です。
蒸留方法を確立した際に用いた植物はバラで、精油とバラ水が取れることを発見しています。
15世紀から17世紀半ば頃
探検家であり航海者で有名なコロンブスが新大陸を発見した時代です。
そして、ポルトガルやスペインの船が、ヨーロッパ、新大陸、東洋を往来して、さまざまなハーブやスパイスが持ち込まれます。
ヴァスコ・ダ・ガマのインド航路開発もあった大航海時代ということです。
イギリスにおいてハーバリストが活躍

大航海時代におけるハーブやスパイスの持ち込みにより、最も活躍していたのはイギリスのハーバリスト達なのだそうです。
ウィリアム・ターナー
医師、ハーバリストのウィリアム・ターナーは、イギリス植物学の父とされ、薬用植物を熱性、冷性、乾性、湿性に分類しています。
ジョン・ジェラード
植物学者、ハーバリストのジョン・ジェラードは、ロンドンのホルボーンというところに植物園を作りました。
また、ケンブリッジ大学に、植物園の設立を提案しています。
1597年刊行『本草あるいは一般の植物誌』があります。
ジョン・パーキンソン
博物学者、ハーバリストのジョン・パーキンソンは、チャールズ一世に仕え、4000近い植物について記述しています。
1640年刊行『広範囲の本草学書』があります。
ニコラス・カルペッパー
医師、ハーバリストのニコラス・カルペッパーは、400種近い植物の特性や用途を記述し、セルフメディケーションを唱えます。
占星術に関しても豊富な知識があったようです。
1616年刊行『The English Physician』があります。

人物や著書の詳細については正直よくわかりません(笑)
しかし、メディカルハーブの礎を、熱心な研究で明らかにしてきたんですね。
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